グリップに対する親指の役割 716

こんにちは
ゴルフ飛距離アップ専門
パーソナルトレーナーの 小岡洋天 です。

ゴルフのグリップと聞くと、
多くの方はまず
「オーバーラッピング」や
「インターロッキング」といった、
指の組み方を思い浮かべるのではないでしょうか。

でも今日お伝えしたいのは、
指の組み方ではありません。

グリップの中で、
実はとても大きな役割を担っている
親指」についてです。

親指は、他の指と何が違うのか


親指だけは、
付け根の関節と専用の筋肉群(母指球筋)によって
他の指と向き合う「対立運動」ができる
特別な指なのです。

物をつまむ、握る、支える。

この対立運動があるからこそ、
人間の手は精密な作業ができるのです。

ゴルフのグリップにおいても、
親指は同じ役割を担っています。

シャフトの上に乗り、
他の指との間でクラブを支える。

いわば、グリップの「安定装置」です。

安定装置であると同時に、ブレーキでもある


ここまでは、親指の良い面です。

でも、親指には、
もう一つの側面があります。

親指の付け根の筋肉群は、
力を入れやすい反面、
緊張しやすいという性質も持っています。

グリップで親指に力が入りすぎると、
グリップの重心をキャッチして
安定させるのではなく、

グリップを押し込む圧力が生まれ
アーリーリリースといった
イレギュラーな動きが発生しやすくなります

クラブヘッドが、
インパクトに向けて加速していく動きが、
途中でブレーキをかけられたような状態になります。

つまり親指は、
クラブを安定させる装置であると同時に、
使い方を誤ると、
クラブの動きにブレーキをかけてしまう
部位でもあるのです。

「クラブを牛耳る」意識が、親指の緊張を生む


多くの方は、
クラブを「牛耳ろう」と思っています。

そう思って、
無意識に親指に力を込めてしまいます。

ところが、
これまでの記事でお伝えしてきた通り、
飛距離を生むのはクラブの動きです。

親指に力を込めてグリップを押してしまうと、
その動きそのものにブレーキがかかってしまう。

これは、本末転倒です。

グリップは、
クラブを牛耳ろうとするものではなく、
クラブの動きを邪魔しないための土台である。

そう考え方を変えるだけで、
親指の使い方も変わってきます。

親指を外す、という選択肢


ここまで理解すると、
一つの発想にたどり着きます。

それなら、
親指の役割そのものを、
なくしてしまえばいいのではないか。

その一つの答えが、
親指を、シャフトから外す、
というアプローチです。

グリップの形、
つまりオーバーラッピングや
インターロッキングといった
両手の組み方は、そのままで構いません。

両手が一体となって働く感覚は、
そのまま活かしたいところです。

変えるのは、
親指の関わり方そのもの。

親指をシャフトの上に乗せず、
他の指のそばに添わせておくだけにする。

支える役割を、
他の指に預けてしまうのです。

「安定感が落ちるのでは」という疑問


ここで、
多くの方が疑問に思うはずです。

親指を外したら、
グリップが不安定になるのではないか。

実は、逆なのです。

親指を外した状態で
クラブを引く動作ができると
クラブの重心が揃いやすくなります

親指で押さえ込んでいた時は、
その圧力によって、
クラブの重心バランスが
わずかにズレていたのです。

そのズレがなくなることで、
結果的にグリップの安定性は
むしろ高まる可能性が高いのです。

その証拠に、
名手サム・スニードは、
親指をシャフトから外したグリップで、
数々の好成績を収めています。

親指を外すことは、
安定感を犠牲にする話ではなく、
本来の安定感を取り戻す話なのです。

それだけで、
手首が自由に動きやすくなり、
クラブヘッドがインパクトに向けて
加速していく動きを、
ブレーキなく引き出しやすくなります。

グリップも「クラブの動きから」考える


もちろん、この感覚が
誰にでも正解というわけではありません。

大事なのは、
グリップの形そのものではなく、
そのグリップが、
クラブの動きを助けているか、
邪魔しているか、
という視点です。

親指の存在は、
悪者ではありません。

正しく使えば、
グリップを支える大切な役割を果たします。

ただ、
力の入れ方や役割の持たせ方次第で、
クラブの動きに
ブレーキをかけてしまうこともある。

グリップも、
クラブの動きから逆算して考える。

次にクラブを握るとき、
親指にどれだけ力が入っているか、
一度確かめてみてください。

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