飛距離アップの考え方
ゴルフ飛距離はヘッドスピードとミート率で決まります。
ミート率はスウィング技術の要素が多くを占めているので、
レッスンプロからスウィング技術を学ぶ必要があります。
しかしヘッドスピードは、効率的な動き、柔軟性、瞬発力が多くを占めています。
スウィングという一連の動作で、これらの能力がどれだけ重要なのかは、あなたもご存知のはずです。
ただ、実際にトレーニングをすれば
直ぐにヘッドスピードが上がるのかというと、そういう訳ではありません。
ヘッドスピード40m/sの人が43m/sまで上げたいとすれば、
時速140kmで投げるピッチャーが時速150km以上で投げるようなものです。
*ヘッドスピード3m/s上げる場合、時速で換算すると10km/h以上です。
成長段階の10代ならまだしも、
カラダが成熟しきっている大人なら、なおさら難しいことがわかると思います。
そこで飛距離アップのためのトレーニングでは効率的な動きや柔軟性、瞬発力を上げると同時に
脳のリミッターを外すトレーニングも行います。
これはボールを打つとき
脳が筋肉へ力を出す制限を無意識でしているからです。
これはどういうことかというと
「この大きさのボールならこれぐらいの力で十分だろう」
「ボールにフェース面を合わせなければいけない…」
と脳が勝手に制限をかけて、力を抑えているということです。
*これがいくら筋トレをしてもあまり飛距離が変わらない一つの原因にもなります。
例えば 脳が筋肉へ指令を出す信号を 10 だとし、
この時のヘッドスピードが 40m/s だとします。
しかし、
どんなに瞬発力をつけたとしても
実際にボールを打つときに脳が以前と同じ
「 10 のスピードを出せ!」
としか指令を出せていないとすれば
仮に 15 の力が出せる肉体を作り上げたとしても
10 の力しか反応せずヘッドスピードも 40m/s のままになってしまいます。
これでは時速140kmで投げるピッチャーが時速150km以上で投げれるようにはならないのです。
最後は脳のリミッターを外すこと!!
そのために最後は筋肉を支配している脳の思い込み(解釈)を変えていかなければなりません。
筋力をつけたり、瞬発力を上げたりするのは
脳のリミッターを外した時にカラダの機能を最大限に活かすためです。
いくらトレーニングで筋力をつけたとしても
この脳のリミッターが外れていなければ
ヘッドスピードはあまり伸びません。
間違っても筋肉を大きくして、
ボディビルダーのようにムキムキになる必要はないということです。
筋肉を緊張させながら力を出すトレーニングは、
ゴルフをする上でマイナスになる可能性もあるからです。
飛距離アップに必要な筋肉は、リラックスした状態から一瞬で最大スピードを発揮する“柔らかくて、しなやかな筋肉”です。
スウィングの一瞬で効率的な動きや柔軟性、瞬発力をフルに発揮できるカラダを作りあげることが、脳のリミッターを外す上で重要なのです。
柔軟性や瞬発力を最大限活かすために
つまり、脳のリミッターを外すことは
“向上したフィジカルをスウィングスピードに最大限活かすこと”といえます。
一般的によく知られている筋トレで効果が得られない理由は、
この“向上したフィジカルをスウィングスピードに活かすこと”を知らないままおこなっているからです。
最後に ここでのポイントをまとめると、
1.まずは、スウィングの土台である、効率的な動き、柔軟性、瞬発力を正しく向上させること。
2.それから、向上したフィジカルを最大限活かすため、脳のリミッターを外すこと。
この順番でトレーニングを行うことができればヘッドスピードを効率的にアップすることができます。
そして今まで飛ばすことができなかった飛距離を獲得することができるのです。