スウィングの“捻転差”はどこから生まれるのか 372

こんにちは

 

小岡 洋天(こおか ひろたか)です。

 

 

ヘッドスピードを上げていくために

切り返しの捻転差を作ることはとても重要です。
*捻転差(Xファクター)=骨盤と肩との回転差

 

そのためスウィング技術はもちろんのこと

柔軟性を高めていくはとても大切になってきます。

 

この柔軟性を最大限に利用して飛距離を生み出しているのが

世界屈指の飛ばし屋、ダスティン・ジョンソン。

 

平均プロの回転が89°に対し、

Dジョンソンは111°あります。

 

これは平均プロより20%近く

柔軟性が高いことを表しています。

 

この柔軟性(肩、肩甲骨、背骨の関節)によって

Dジョンソンは捻転差を大きくすることができているのです。

 

 

ではこの関節の柔軟性を上げていくにはどうすればいいか?

 

ここで早速ストレッチ!と意気込んで

硬くなった筋肉を無理やり伸ばしてもあまり効果はありません。

 

なぜなら筋肉が硬くなっている状態というのは

脳が無意識的に「硬くなれ!」と

筋肉に命令しているからです。

 

 

それ本当?!

と思うかもしれませんが、

これは脳からの刺激、交感神経(興奮する神経)によって

もたされていることが分かっています。
*日常生活でのストレスや姿勢の崩れによって交感神経が刺激されます。

 

まずはこの交感神経をOFFにしなければなりません。

 

交感神経をONにしている状態で

いくら筋肉を伸ばしても

筋肉はすぐに元に戻ってしまうからです。

 

交感神経をOFFにするには?

交感神経をOFFにするには

その反対の副交感神経を刺激することです。

 

これは脳が「気持ちいい」と

感じると刺激される神経です。

 

マッサージをしたりすると

気持ち良くて眠たくなったりしますよね。

 

あれはマッサージによって脳が「気持ちいい」と感じて

副交感神経を刺激しているからです。

 

この副交感神経が刺激されると

交感神経はOFFになるのです。

 

そうすると筋肉の緊張がとれて

ストレッチをすると柔軟性が高まりやすくなります。

 

そこからスウィング動作に繋がるように

スウィングの中で筋肉をストレッチすることです。

 

いくらカラダを柔らかくしても

実際のスウィングに活かされなければ捻転差は生まれません。

 

最後は必ず“素振り”を入れながら

柔軟を高めることが大事なのです。

 

とても原始的ではありますが、

結果を出すためには重要なトレーニングになってきます。

 

 

さて、あとは交感神経をどんな方法でOFFにするかです。

 

その方法は仰向けになって(完全リラックス状態)大きく深呼吸することです。

 

このときに胸の間に手を当てて深呼吸すると

肋骨の動きも意識ができて

背骨(胸椎)まわりの緊張も取れやすくなります。

 

目安は5〜6回。

鼻で3秒息を吸って

口で10秒かけて息を吐く。

これをくり返すことです。

 

そうすると肩から背骨周りの柔軟性はこれだけでも改善されます。

もちろん慣れてくるとその効果は大きくなるので

日々継続していくことが大切です。

 

トレーニングの原則

トレーニングというのは

脳からの刺激に対して筋肉がどんな反応をするかです。

 

この“刺激と反応”の原則を理解し、

飛距離アップするためにはどんな刺激を入れると

ヘッドスピードが上がるかを理論的に理解することです。

 

そうすることであなたが納得し、

あなた自身が「飛距離アップできる!」と確信することが

トレーニングをする上でとても重要になってきます。

 

 

それでは、失礼します。

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