ゴルフ飛距離アップ専門
パーソナルトレーナーの 小岡 洋天 です。
今年で現役引退を発表した宮里藍選手。
日本では再び宮里藍フィーバーで盛り上がっていますね。
そんな宮里選手の戦歴は2010年に年間5勝を挙げて世界ランキングトップの経験を持っています。
しかし、その数年前までは人生最大のスランプに陥りながら、もがき苦しみ、試行錯誤していた時期がありました。
今回はそんな宮里選手がどのようにしてスランプを打破したのか。
スランプを打破するためのヒントを考えていきたいと思います。
ゴルフはメカニック?フィーリング?
宮里選手がまずスランプを打破するためにおこなったことは
“メカニック重視”
で立て直しを計りました。
いろいろと考え抜いた結果
「どんなにフィーリングがよくても、メカニックが悪ければ球は曲がるのではないか」
という当時の彼女の結論でした。
しかし、ある程度メカニックを整えたにも関わらず、実際にコースに出ると力が抜けず、まったく違うスイングになったのです。
球も曲がり飛距離も出ない状態です。
そこでメカニックからフィーリング重視の考えに移行していきました。
ちょうどその時期にピア・ニールソンとリン・マリオットの2人にメンタル指導を受けていたみたいです。
ピアはあのアニカ・ソレンスタムをジュニア時代から指導していたコーチです。
私もピアの著書『ゴルフ54ビジョン』を読みましたが、一般のゴルファーにも参考になるので是非読んで見ることをお勧めします。
さてそんなピアからのアドバイスは
“自分のカラダのリズムと向き合うこと”でした。
どんなスイングリズムが自分にとって気持ちいいのか。
そこを追求していくものでした。
具体的にはいつものスイングを25%、50%、75%とスピードを大袈裟に変えて振ってみる練習です。
*著書『I am here.〜「今」を意識に刻むメンタル術〜』を参照。
その中で自分に一番合っているテンポ、グリッププレッシャーを見つけていきます。
そして宮里選手はあらゆるテンポで振っていくうちに中学生の時のリズムに戻ったそうです。
「あぁ、これが私にとって、心地よいテンポなんだ!」
と胸のつかえがとれたと著書では書かれています。
私はこれを読んだとき、
「なるほど!」
と思いました。
というのもトレーニングでも関節の動きを考慮して
スムーズな動き
心地よさがある動き
を意識することが重要だからです。
逆にどんなに教科書に書かれている正しいフォームができていたとしても
そこに“不快感”があれば動きに硬さが出てしまいます。
そうなるとスムーズな動きができなくなるのです。
もちろんトレーニング初期では怪我をしないために比較的教科書にそったトレーニングフォームを指導します。
しかし、最終的には楽に効率良くカラダが動けるように本人の感覚を重視していくトレーニングに移行していきます。
ここまでいくと私が手取り足取りという指導ではなくなってきているんですね。
正解は本人にしかわかりませんから。
どんな感覚なのか?
しっくりきているのか?
といったフィーリングがどうなのかを共有していくのが大切だと思っています。
そしてその感覚が良くなっていくと全身の筋肉が繋がってスムーズな動きが生まれてきます。
少し長々と書いてしまいましたが、
トレーニングでもスイングでもあなたがしっくりくる感覚を見つけることが大切だということです。
それができてからこそ筋力、スピード、柔軟性が生きてくるのです。
あなたのフィーリングはしっくりきてますか?
今一度、テンポや心地よく感じる動きと向き合ってみてください。
それでは失礼します。