スイングの原理原則を考える 574

こんにちは

ゴルフ飛距離アップ専門

パーソナルトレーナーの 小岡洋天 です。

 

 

最近、ゴルフ業界でよく耳にする

『スイングの原理原則』や『引いて引く』

 

これらの言葉の背後には

ゴルフスイングの本質が隠れています。

 

多くのゴルファーが

これらの原則を取り入れることで

飛距離やスキルアップを実感しています。

 

しかし、

正しい知識や理解を持たずに

これらの原則を取り入れようとすると

逆にスイングが乱れることも、、

 

そこで今回は

スイングの原理原則について

詳しく解説していきます。

 

スイングの原理とは?

 

まずスイングの原理を見ていきましょう。

 

ゴルフのスイングは

大きく分けて二つの振り子から

成り立っています。

 

一つは

グリップを支点にしたクラブの振り子。
クラブ振り子

 

もう一つは、

首を支点にした腕の振り子です。
カラダ振り子

そして、

ゴルフクラブには編重心という特性があります。

 

これは グリップの延長線上に

ボールを当てる芯がないため

ヘッドの面が不安定になりやすいという特徴です。

これが、バットやテニスラケットとは異なる、

ゴルフ独特のスイングを生む要因となっています。

 

従って、スイングの原理とは

編重心であるクラブの振り子と

首を支点にした腕の振り子を

カラダがバランスを取りながら形成すること

 

これがゴルフスイングの

基本的な原理となります。

ではこの原理に伴って

どんな原則が見えてくるのか。

 

スイングの原則とは?

 

一つ目の原則が

クラブ振り子の周期を崩さないこと

 

二つの振り子によって作られている以上、

クラブの振り子周期が崩れると

コンスタントにボールに当てることが難しくなります。

 

そのため、連続素振りなどをして

クラブ振り子の周期を崩さない手の感覚

覚えていくことが重要です。

 

そして、これによって

カラダ振り子も“反射的に”動くようになります。

*連続素振りの動画はこちら↓

 

二つ目の原則は

クラブの重心を手の中でキャッチすることです。


クラブと唯一接しているのは手であることから

クラブの重心を正確に感じ取れるのは

手の感覚になります。

 

そのため編重心である

クラブの重心がどこにあるのかを理解し、

その重心を手の中で感じられるようにすることが

正確なショットの第一歩となります。

 

この重心をキャッチする方法は下記の動画も参考にして下さい↓

 

スイングの大原則をまとめると

クラブの重心を手の中でキャッチ(管理)し、

クラブ振り子の周期を崩さない手の感覚を覚えること

 

この原則を基に、

トッププロであるPGAやLPGAの選手たちは

スイング中に『引いて引く』という動きを

取り入れています。

 

具体的にはトッププレイヤーは切り返しから手の中で

グリップエンドを引くエネルギーを70%

重心をキャッチするエネルギーを30%

使っています。

 

これにより、より強く、

そして正確にボールを打つことができるのです。

 

ではここで原則として

カラダの役割とは何かを考えていきましょう。

 

カラダの役割とは?

 

スイング中、カラダが果たす役割は二つ。

 

一つは、

二つの振り子運動をサポートするための

バランスを保つこと

 

もう一つは、

スイングに必要なパワーを

供給することです。

しかし、最近のトレンドとして

『地面反力』を利用したスイングが

注目されています。

 

この多くは、

“意識的”に下半身を強く使い、

腰を速く回すことで、

大きなパワーを生み出すスイング方法です。

 

ただし、この方法は

一部の選手には合うかもしれませんが、

すべてのプロやアマチュアゴルファーに

合うわけではありません。

 

基本的にカラダは

人間が転んで怪我をしないために

バランスを取ることを最重要視します。

 

これは意識的に行なっているのではなく

無意識にバランスを取るように

人間の防衛本能が機能してくれているんですね。

 

しかし、

“意識的”に下半身を使ってスイングをしたり、

腰を速く回そうとすると、

脳はバランスよりも

パワーを優先しようとします。

その結果、

振り子運動を支えるバランス機能が

見えない所で低下しやすくなり、

フィニッシュでバランスが崩れたり

ボールにコンタクトさせる精度が

落ちてくるんですね。

 

もちろん、

ドラコン選手のように

一発飛ばせばいい競技では

この方法が合うかもしれません。

 

しかし、ゴルフを競技として行う人には

このアプローチは不向きとなります。

 

スイング中、身体は

パワーを出す中で、バランスを取るのではなく、

バランスを取る中で、パワーが出るようにすること

が 大切です。

 

こういったことを踏まえると

身体を意識してクラブを動かすのではなく

クラブを意識して身体が動くようにすること

の重要性がわかります。

 

流行りの練習方法や

ゴルフ風のトレーニングには、

意外と落とし穴があるんですね。

 

結論として、

スイングの原理原則を理解し、

クラブ振り子の動きに合したスイングを

身につけることがキーとなります。

 

身体の調子は

日替わりですけど、

クラブの調子は

日替わりではないですからね。

 

変わり続ける

“身体”でクラブを振るのでなく、

一定に動いてくれる

“クラブ”に身体を合わしていきましょう。

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